こんにちは。株式会社NACSです。今回は、各キノコ類のサーチュイン遺伝子の可能性について書かせていただきます。
キノコ類は、今まで色々な訴求点でサプリメントの原料として活躍してきました。ここでキノコの成分の中にキノコポリフェノールという成分がありこれがサーチュインを活性化させる効果があると確認できました。
サーチュイン遺伝子とは?
サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされます。サーチュイン遺伝子の作用は、1999年に米国のマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガランテ教授のグループが酵母の中から発見しました。その後の研究で、ヒトなら誰でも持っていることが分かりました。
サーチュイン遺伝子が活性化すると?
サーチュイン遺伝子が活性化すると細胞内でエネルギー源を作り出す小器官「ミトコンドリア」が増えるとともに、細胞内の異常なたんぱく質や古くなったミトコンドリアが除去されて、新しく生まれ変わる「オートファジー」という機構が働きます。ミトコンドリアは、2回目の記事でも書いたように人体の発電所なので発電所を更新するのと同じように細胞を更新させます。(細胞が新しくなり若返ります。)
サーチュイン遺伝子が活性化するとどんな影響を及ぼすか?
サーチュイン遺伝子によって活性化された細胞は、細胞を傷つける活性酸素の除去、細胞の修復、脂肪燃焼、シミやシワの防止、動脈硬化や糖尿病の予防、さらには、認知症、難聴などの予防といった様々な好影響がもたらされます。
サーチュイン遺伝子の活性化は、まさに体を若返らせ、健康寿命を延ばす夢の遺伝子というわけです。
サーチュイン遺伝子を活性化させるキノコ類
コプリヌス
幻のキノコと言われ日本ではササクレヒトヨタケと呼ばれ色は白色~淡い灰色。コプリヌスの肉の色は白色で薄くて味や匂いは特にありません。ヨーロッパでは一級品の食材として扱われています。健康食品としては生活習慣病の抑制、白内障抑制、高血圧改善、美白(紫外線から保護)、抜け毛・薄毛抑制等の効果が期待できます。
黒霊芝
日本名で「マンネンタケ」、中国名で「霊芝」と呼ばれ、薬用キノコの王者として古くから中国をはじめ日本でも愛用され、キノコの抗腫瘍作用を世に知らしめる原動力となったきのこです。健康食品としては、がん細胞の増殖抑制効果、血圧上昇の抑制、血糖値を下げる効果、不眠症の改善等の効果が期待できます。
ヒメマツタケ
ヒメマツタケは、1965年にブラジルから日本に上陸したキノコです。生活習慣病やがんに効果があるとされ、通称「アガリクス茸」として広く知られています。ヒメマツタケの存在が広く伝わらなかったのは、育つ環境が限られていたからです。健康食品としては免疫力強化、抗酸化作用、骨粗しょう症予防、消化吸収予防、便通改善等の効果が期待できます。
キノコを提供して頂いたシントー化学株式会社 様と聖マリアンナ医科大学病院との共同研究にてコプリヌスとヒメマツタの成分、キノコポリフェノールにもサーチュインを活性化する効果があることが確認できました。下記のURLにより詳しく掲載されています。
https://www.shinto-c.com/new-index/oem/oem.html
また、キノコポリフェノールに関する原料やOEMなども行っていますので、シントー化学株式会社様にお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
サーチュイン遺伝子を活性化させるキノコ類と還元型E-TENの可能性
3種類のキノコ(コプリヌス、黒霊芝、ヒメマツタケ)の抽出物と還元型E-TENを配合することによって、キノコ抽出物の能力をより引き出す検討を行いました。
今回は、酸化還元電位の測定を行うことによって、3種類のキノコ抽出物の還元力を引き出すことに成功しました。
酸化還元電位(ORP)とは
酸化還元電位(ORP)、物質が電子を奪いやすい環境(酸化しやすい環境)にあるか、電子を与えやすい環境(還元されやすい環境)にあるかを示す指数となります。プラス(+)で大きくなれば酸化力が強く、マイナス(-)で大きくなると還元力が強くなる。
*pHにも影響するので、極端に高いからと言ってよいものではありません。
*イオンの物質や電子のやり取りのし易さで決まる数値です。
還元 : 抗酸化作用、若返り、元気、健康
酸化 : 劣化、老化、疲労、病気
下記の図は、酸化及び還元のイメージ図となります。
イメージとして左側が還元(新鮮な状態のリンゴ)、右側が酸化(腐りかけた状態のリンゴ)となります。
下記の表は、実際の食品の酸化還元電位(ORP)となります。日頃食べているものなどは、酸化還元電位(ORP)が低い結果となります。
キノコ類と還元型E-TENの組合せによる試験データ
キノコ抽出成分と還元型E-TENの評価測定とその方法
純水50mlに試料3種類 0.5g加え1時間後、7時間後のORP値を測定。同様に還元型E-TENを下記の内容にて測定を行った。
- 試料3種類0.4g+還元型E-TENを0.1g(20%)
- 試料3種類0.35g+還元型E-TENを0.15g(30%)
*数値が良い程、還元力があることを示します。
各キノコ抽出成分に還元型E-TENを加えた結果
■ ヒメマツタケ及びヒメマツタケに還元型E-TENを加えた結果
ヒメマツタケ 0.5g
1時間後 125mV
7時間後 109mV
ヒメマツタケ0.4g+還元型E-TEN0.1g(20%)
1時間後 -42mV
7時間後 16mV
ヒメマツタケ0.35g+還元型E-TEN0.15g(30%)
1時間後 -75mV
7時間後 -31mV
還元型E-TENを20%加えることにより1.7倍の還元力を示す結果となり還元型E-TENを30%加えることにより2.1倍の還元力を示す結果となった。
■ 黒霊芝及び黒霊芝に還元型E-TENを加えた結果
黒霊芝 0.5g
1時間後 140mV
7時間後 134mV
黒霊芝 0.4g+還元型E-TEN0.1g(20%)
1時間後 0mV
7時間後 47mV
黒霊芝 0.35g+還元型E-TEN0.15g(30%)
1時間後 -58mV
7時間後 7mV
還元型E-TENを20%加えることにより2.3倍の還元力を示す結果となり、還元型E-TENを30%加えることにより2.9倍の還元力を示す結果となった。
■ コプリヌス及びコプリヌスに還元型E-TENを加えた結果
コプリヌス 0.5g
1時間後 111mV
7時間後 96mV
コプリヌ0.4g+還元型E-TEN0.1g(20%)
1時間後 -26mV
7時間後 8mV
コプリヌ0.35g+還元型E-TEN0.15g(30%)
1時間後 -54mV
7時間後 -27mV
還元型E-TENを20%加えることにより1.8倍の還元力を示す結果となり、還元型E-TENを30%加えることにより2.2倍の還元力を示す結果となった。
キノコ類と還元型E-TENの組合せによるまとめ
還元型E-TENを加えることに還元力が増すことができる。また、還元力以外にキノコ類に含まれる成分の吸収率を増加させることができる。
過去にその理由を下記のURLに記載しております。
まとめ
サーチュイン遺伝子を活性化させるには、キノコ類に含まれるキノコポリフェノールを摂取することが確認できました。また、同時に20~30%還元型E-TENを加えることにさらに還元力と成分の吸収率を上げることが確認できました。
還元型E-TENは、キノコ以外にも色々な素材との相性が良いのでご興味のある方は、下記のURLに詳しく掲載しております。
相性の確認・試験を行うこともできますのでお気軽にご相談ください。
また、下記の製品もございますのでお気軽にお問い合わせください。
宜しくお願い致します。
還元型E-TEN配合サプリメント
CELLA(チェッラ)
株式会社ナックスが開発した還元型E-TEN配合のCELLA(チェッラ)。還元型E-TENは、見慣れない成分ですが、ミネラルとビタミンの両方の力が備わった成分です。その他にもマカエキス末、赤ワインエキス末、コエンザイムQ10などの成分が入っています。